銚子市市議会議員

加瀬 庫蔵(かせ くらぞう)の公式サイト

Kurazo Kase Official Web Site

2010年09月議会報告




2010年09月議会報告


トピックス
市立病院5800万円の赤字補てんを含む9議案が可決
市立病院再開にあたって最大の課題は
 =県下最低の平均寿命と異常なガン死亡率の高さ=
=市民と一緒に真の地域医療を作り出すことが課題=
病院再生の対する銚子市の責任
 =内実は「公設公営」なのに、わからないことが多すぎる=
職員に現職の東庄町議会議員と多額な人件費
 =東京事務所は必要ない、銚子にいても出来る=
笠井医師の進退にかかわる重大な決意
 =笠井医師に相談なく院長交代=


市立病院5800万円の赤字補てんを含む9議案が可決
 
市議会9月定例会が22日(水)終了した。9月議会では、清水小学校に放課後児童クラブを設置する条例改正や、子宮頸がんワクチンの補助として、中学1年〜3年の女子(909人)を対象に、11月から1回の接種(費用1万5千円前後)につき9千円を補助する議案、そして、市立病院への5800万円の赤字補てんなど9議案を可決した。

ページTOPへ



市立病院再開にあたって最大の課題は
=県下最低の平均寿命と異常なガン死亡率の高さ=

[加瀬議員]
 銚子市の平均寿命が千葉県下最低であることや、ガン・心疾患・脳血管疾患に対する死亡率が県や全国平均をはるかに上回ることが明らかになった。平成19年度におけるガンの死亡率を10万人対死亡数に置き換えた場合、全国平均は266.7人、千葉県平均は232.2人なのに銚子市は387.9人。心疾患の死亡数は、全国平均139.1人、千葉県平均は131.8人なのに銚子市は250.3人。脳血管疾患での死亡数は、全国平均が100.7人、千葉県平均が83.3人なのに銚子市は220.1人という異常な状態である。平成19年度全体の死亡者数は993人で、そのうち3つの疾病の死亡者数は624人(62.8%)にも上る。
 この間、長野県佐久総合病院や諏訪中央病院の経験を紹介してきた。共通して言われていることは、この地域は脳卒中で亡くなる人が多く、平均寿命を短くしている現実を直視して、そこから真の地域医療とはどのようなことかを明確にした取り組みが始まった。その経験から医療福祉都市構想(メディコ・ポリス構想)が言われている。このような経験を市長はどのように受け止めるか伺いたい。

[野平市長]
 本市の平均寿命が県下最低であることは、非常に重く受け止めている。ガン・心疾患・脳血管疾患の三大疾患を予防し、健康を保持するためには、医療と健康、福祉の三者が連携して取り組むことが理想と考えている。今回の補正予算で、ささやかだが子宮頸がんの予防接種の助成を近隣市より先駆けて予算計上した。
 公立病院再開にあたって、健康・福祉・医療を総合的に見ていく視点を持って応援していく。医療福祉都市構想について、街づくり方針の発表などの際に市民に伝える。そういった機運を支援していくために、医療福祉都市構想をテーマとした講演会などの開催も考えていきたい。

ページTOPへ



=市民と一緒に真の地域医療を作り出すことが課題=
[コメント]
 長野県佐久地方や諏訪地方は、かつて脳卒中が異常に多く平均寿命が全国平均より短かった。それを、住民と一緒に佐久総合病院や諏訪中央病院が地域医療を通じて改善してきた。今は平均寿命の長さは全国1位。さらに、医療費が最もかからない県となっている。このような経験に学び、市立病院再生の理念を明確にするため、銚子市における高齢者の実態と看護認定者の現状を分析し、医療福祉都市構想について提案し続けてきた。そのような中で、「長野県の非常に寒くて農村型の地域において2つの地域の病院がああいう目覚ましい成果を上げたということは、充分勉強していくべきと思っている」と市長が述べるようになった。
 銚子市は、3大疾病の克服が最大の課題だ。しかし、胃がん検診の状況だけを見ても課題の大きさがわかる。平成17年度の調査で、平均寿命が県下で一番長い流山市の胃がん検診受診率は16.5%、2位の柏市は15.9%。銚子市は9.2%で銚子市に続いて平均寿命が短い山武市は8.1%の状態だ。このことからも、医療と行政が一体となって3大疾病の克服に取り組む課題の一旦が見えてくる。
 そのために、行政と市立病院が市民と一緒になって地域包括医療のシステムを作ることが必要だ。その中心となるのが市立病院だ。「そのような市立病院をつくり地域医療を行うため」という目的・理念を明確にして、全国の医師や医療スタッフに「銚子に来てほしい」と呼び掛けることが必要だ。
 加瀬くらぞうは、病院再生向けてこのような政策提起を行ってきた。やっとこのことが議論になりだしたところだ。

ページTOPへ



病院再生の対する銚子市の責任
=内実は「公設公営」なのに、わからないことが多すぎる=

[加瀬議員]
 公立病院が、休止して再開したところは夕張市と銚子市。夕張市は、銚子市と同じ指定管理者制度をとっているが、指定管理料はゼロ。指定管理者となった村上院長が、政策投資銀行や地元の金融機関から約1億円を借金して医療法人夕張「希望の杜」を立ち上げた。現在、北海道は寒いので断熱を含めた光熱対策費の実費の半分、それと地方交付税分を合わせて約3500万円が夕張市から補助されている額である。
 銚子市は、指定管理料2億13万5000円、設備投資費用1億5800万円、医療法人立ち上げ費用3200万円。来年度から4年間の指定管理料約8億円、設備投資費用約6億円。そして今議会では、12月までの赤字補てん分として5800万円を予算計上している。
 夕張市と違い全額銚子市の負担なのに、(笠井医師の院長交代や現職町会議員の職員採用、東京事務所の開設等々)市民からの問い合わせに対して「民営だから」ということで、詳しい内容はほとんど知らされない。これでは、市民の信頼は得られなくなる。改めて、銚子市の責任を明確にした再生が必要だ。そのためにも、「公設公営」に戻すことを検討する必要がある。

[野平市長]
 「公設民営」でスタートしているわけで、お引き取り下さいに等しいことは言えない。今ひたすらお願いしている医療法人におすがりして、前へ進めていただくこと。万が一もうこれ以上やらないとなれば、市が再検討するという、将来そういう時期がないとは言えませんが、基本的に「公設公営」の反省の上に立ってここまで来たということだ。

ページTOPへ



職員に現職の東庄町議会議員と多額な人件費
=東京事務所は必要ない、銚子にいても出来る=

[加瀬議員]
 何故、市立病院の東京事務所が必要なのか、説明を聞いてもわからない。
 かつて銚子市立病院再生準備機構が東京に事務所を構えていたが、「その任務が終了した」として準備機構を解散したはず。今回の東京事務所は、今年5月1日から来年3月31日までの11か月で3555万円の支出。内訳は、事務所借り上げなど人件費を除く経費が1380万円、残りの2175万円が人件費。この人件費のうち職員3名の人件費は月額平均で一人50万円,理事3名の人件費は月額平均で一人75万円。理事2人は非常勤なので常勤理事は月額100万円をはるかに超える額になる。職員も、現職の東庄町議会議員が議員をやりながら月額50万円で超難問の市立病院再生の仕事をすることは、市民の理解は得られない。

[野平市長]
 東京に拠点がないと、実際にいろんな医療関係組織や人材の方と接触することが非常に難しい。この1年を見ても、東京事務所があるおかげで、スピーディな動きが取れたことは評価せざるを得ない。そういう構想に無理はないと思っている。

[コメント]
 東京事務所は、その必要とする理由を「医師に関する情報が集中している」「医療機関や大学が集中している」「バックアップ組織との密な連携」としている。これらは銚子にいても出来ること。これだけの資金をかけて東京に事務所を構える必要はない。
 常勤理事の異常に高い人件費や、現職の町議会議員が職員として採用されるなど、不透明なことが多すぎる。
 市立病院は、やっと市民の信頼を取り戻しつつある。そのようななかで市民の信頼を損ねるようなことは慎まなければならない。改めて、市立病院を真に再生するため、銚子市の責任を明確にした「公設公営」に戻すことを検討することが必要だ。

ページTOPへ



笠井医師の進退にかかわる重大な決意
=笠井医師に相談なく院長交代=

 「たった4か月で何故交代なの」「何があったの」笠井院長の交代は、あまりにも突然であり衝撃を持って受け止められた。
 その後、加瀬くらぞうに入った信頼ある法人関係者からの情報によると、院長交代は医療法人財団の理事会で、笠井理事長に相談なく緊急議案として提出され、正式決定のないまま「プレスリリース」(マスコミに連絡)されたものであった。そしてその内容は、現職町議会議員の採用や東京事務所開設と密接に関係するものであった。
 このような中で、笠井医師は「進退にかかわる重大な決意」をした。この内容が9月6日市役所内にある「病院再生室」に笠井医師本人から伝えられた。正確な内容が後で明確になった。それは、理事長の辞任であり、9月いっぱいで診療はしていないということで、東京(自宅)へ帰るということである。
 加瀬くらぞうは、この内容を今議会で質した。「笠井先生から伺った内容はそれほどいっぱいある、ポリュームのいっぱいあるものじゃございませんので、簡略に過不足なく(市長に)伝えたつもりです」(執行部答弁)と職員が答弁している。内容を職員から聞いているのに、市長は「何を聞いたか忘れた」「覚えていない」と言い続けた。
 市立病院の再開は、笠井医師の功績が大きいことは市長が言ってきたことだ。このままでは、また「銚子市は医師を大事にしない街」との風評が広がってしまうし、医師確保に重大な支障をきたすことになる。市長を先頭に笠井氏に思いとどまってくれるように全力で説得する必要がある。市長は、そのつもりがないようだ。これからの病院再生は、大きな問題を抱えたことになる。市民の力で克服しなければならない。

ページTOPへ