銚子市市議会議員

加瀬 庫蔵(かせ くらぞう)の公式サイト

Kurazo Kase Official Web Site

2011年12月議会報告




2011年12月議会報告

注) 2012.01.28 赤字にて文章訂正しました。

トピックス
市立病院の赤字穴埋め・11対9で否決、賛成議員も「東京事務所の見直し」「理事報酬・議事録公開」
 「赤字補てんは上限設定」を主張、問題は市民が心から応援できるようにすること
今の「再生機構」は市民に信頼されない。市民が応援できるようにするため、以下のような反対討論を行いました
病院再生の「プロ集団」ではなかった
辞めた常勤医師に常軌を逸した誹謗・中傷・非難
「赤字補助金は高いか、高いならやめるか」病院を人質に無原則な資金投入を迫る市長
赤字の責任は「指定管理者側の要因」と明確
銚子市と約束した「再生機構」の「事業計画」とその推移
銚子市と約束した再開の目的「事業計画方針」とは何か
入院患者数の推移と実際の医師数
病院事業会計の内分け・09年以降約32億円・改めて市の医療政策が問われる
病院経営を無責任にしている要因・市の再生方針がない事
09年以降病院事業会計内分け
12月議会もう一つの課題・行政組織の再編



市立病院の赤字穴埋め・11対9で否決、賛成議員も「東京事務所の見直し」「理事報酬・議事録公開」「赤字補てんは上限設定」を主張、問題は市民が心から応援できるようにすること

 2011年12月定例議会が22日終了しました。今議会では、12議案が提出され、加瀬くらぞうは9議案に賛成し、市立病院関連2議案と行政組織再編の1議案に反対しました。
 議会最終日、市立病院の追加赤字補てん1億7186万円(年間赤字は5億2461万円)の可否をめぐり、12名(議員定数21名)の議員が討論を行い7人が反対・5人が賛成でした。
 賛成した議員は、「資金ショートさせないための苦渋の選択」「東京事務所の見直し」「理事報酬・議事録の公開」「赤字補てんは上限を」など主張しました。それほど「再生機構」に対する不信感が大きくなっているという事です。議案は否決されましたが、「義務的経費」に当たるとして提出された再議も否決され、最終的に、地方自治法に基づく市長の「原案執行権」により、予算は執行されました。
 問題は、市民が心から市立病院再生を応援できるようにすることです。

ページTOPへ



今の「再生機構」は市民に信頼されない。市民が応援できるようにするため、以下のような反対討論を行いました

病院再生の「プロ集団」ではなかった
 市長は「病院再生は職員ではできない超難問、プロ集団にお願いするしかない」として、平成21年「準備機構」と委任契約を結び4160万円を支出しました。さらに「再生機構」と指定管理契約をし、平成22年度は5億2551万円、平成23年度はすでに9億9813万円を支出しています。この間「準備機構」と「再生機構」に対して15億6524万円を支出して来ました。
 「プロ集団」と説明された「再生機構」は、実は「プロ集団」ではなかったことが明らかになりました。田中副理事長自らが「我々はプロ集団ではない、市長だけが言っている」と述べているだけでなく、「医療法人」としての資格すら危ういことが露呈されました。
 今議会に提案された病院の収支不足の中身について、「『再生機構』からの要請額では、来年2月頃に再度収支不足になったら困る」との判断から、銚子市再生室が4375万円上澄みした補正予算であることが明になりました。これでは「プロ集団」とは言えずお粗末です。
 また、労働基準監督署より10項目にわたる是正勧告が出されている事実です。この責任を、田中副理事長は、辞めさせた轟院長の責任にして、「医療法人」としての責任を放棄するような発言を繰り返しています。病院を経営する「医療法人」としては不適格であることを示しています。

ページTOPへ



辞めた常勤医師に常軌を逸した誹謗・中傷・非難
 どこの公立病院でも、常勤医師の確保に苦労しています。ところが銚子市は、常勤である医師が院長を含めて次々と辞めさせられ、再開間もないのに5人の医師が辞める事態となっています。院長は4人目です。
 それだけでなく、辞めさせられたり退職した常勤医師に対して、常軌を逸した誹謗・中傷・非難が、「再生機構」だけでなく市長からも繰り返し行われている事実です。これでは、常識的でまともな常勤医師は怖くて銚子へ来ることを躊躇(ちゅうちょ)してしまうでしょう。

ページTOPへ



「赤字補助金は高いか、高いならやめるか」病院を人質に無原則な資金投入を迫る市長
 これだけ赤字なのに、東京事務所の経費や理事報酬はキチンと使っています。しかも内容は完全に秘密です。
 さらに「再生機構」自ら作成した「事業計画」通りいかないことに対して、「笠井医師個人が作ったもの」と説明し、「再生機構の責任ではない」との説明を繰り返しています。「事業計画」を含めた経営責任についても、理事の皆さんには金銭的実害はなく「責任は、出来なかったという世間の評価のみ」と説明しています。
 再三にわたって市長は、「赤字補助金は高いか、高いならやめるか」との発言を繰り返し、病院を人質に無原則な資金投入を市民と議会に迫っています。極めて問題です。これらの事は、野平匡邦ブログで言うところの「少し欠点」ではなく「そのものを殺す」ことに繋がります。

ページTOPへ



赤字の責任は「指定管理者側の要因」と明確
 病院の収支計画があまりもズサンです。特に入院収益の計算がデタラメで、とてもプロ集団とは言えません。
入院収益の当初予算は3億3482万円でした。これが12月補正では6244万円に修正されています。入院患者数も当初予算では17280人でしたが、12月補正では3720人となっています。確かに外来患者数は増えていますが、それだけでは収入は増えません。原因は常勤医師を5人も辞めさせた事により入院患者が増えない事と経営のズサンさです。明らかに「再生機構」の責任で増えた赤字です。
 銚子市との約束「基本協定」では、「(赤字に対して)予算の範囲内で補助金を交付する」となっています。これには「(責任の)リスク分担」があり、「指定管理者側の要因による運営費の増大」は指定管理者にリスクがあると明確に規定されています。
 市長は、「予算の範囲とは、(赤字を)請求されれば全額を市が負担する事だ」「そのような契約になっている」と主張して、補正予算を提案しましたが、原因は明らかに「再生機構」による経営のズサンさにあります。「再生機構」は自らの責任を自覚して、今回の赤字分の責任を取るべきです。

ページTOPへ



銚子市と約束した「再生機構」の「事業計画」とその推移

 市長は、「中規模病院に成長した」と言っていますが、実は、12月現在の常勤医師は5名です。内訳は、内科2名(1名は夜勤なしの契約 2名とも当直なし)、外科ゼロ、整形外科2名、泌尿器科1名で、非常勤医師が主力の病院になっています。これでは、外来患者中心の病院となり、市内の開業医との競争だけがクローズアップされ、市立病院再開の目的からはほど遠くなります。
 この状況を改善するために、常勤医師確保の見通しや二次救急に対する取り組み状況を聞くと、「今は揺籃期(ようらんき )なので、見守ってほしい」「医師確保の状況は公開しないことになっている」と答えません。しかも、これだけズサンな経営をしている理事会の議事録や医師でない理事の報酬も完全に秘密です。

ページTOPへ



銚子市と約束した再開の目的「事業計画方針」とは何か
 事業計画方針では、「民間医療機関による提供が困難な医療、救急・小児・周産期・災害・精神などの不採算・特殊部門の医療の提供を将来的に取り入れていく」と再開の目的が明確になっています。
[具体的な事業計画]

2010年度末 2011年度末 2012年度末 2013年度末 2014年度末
計画病床数 50床 100床 200床 200床 200床
計画病床数
計画医師数
7名 15名 20名 30名 30名

市長は、「プロ集団に任せる」と、この内容で「再生機構」と指定管理契約を結んだ。
この計画通りならば、現在15名の常勤医師が存在しているはずです。
現在、常勤医師5名(1名は夜勤なしの契約 2名とも当直なし)、53床開いているが10人程度の入
院。

ページTOPへ



入院患者数の推移と実際の医師数


内科 外科 整形外科 皮膚科 泌尿器科 耳鼻科
一日平均入院患者数 8月 4.6 0 3.4 0 0.1 0 8.2
9月 6.7 0.4 4.2 0 0 0 11.2
10月 7.8 0 4.4 0 0 0 12.2
12月の常勤医師数
2.0 0 2.0 0 1 0 5.0

入院患者が少ない原因は、内科と外科の常勤医師が圧倒的に少ないこと。
この間、3名(内科・外科・皮膚科 内科、外科、眼科)の常勤医師を事実上の解雇。2名は辞職
(理由の説明はない)。

やめた医師に常軌を逸した誹謗・中傷・非難の繰り返し、2週間で辞めた医師もいる。

ページTOPへ



病院事業会計の内分け・09年以降約32億円・改めて市の医療政策が問われる

病院経営を無責任にしている要因・市の再生方針がない事
 第1に、市立病院再開にあたって、市の再生方針がなく「再生機構」に丸投で、市の意見が全く届かない状態なっている事。第2に、「再生機構」の「事業計画」がズサンで、方針通り行かなくなっている事。第3に、医師確保については、紹介会社中心になっていて、結果的に非常勤医師中心の病院になっている事。第4に、「再生機構」に対する市立病院再生の責任は、「『世間の評価』のみ」で理事の皆さんには金銭的実害はない事。第5に、理事会の内容や医師でない理事の報酬も完全に秘密にしている事。などが病院経営を無責任にしている要因と考えます。
 最大の要因は、銚子市が医療政策・再生方針を持たないで、プロでない「プロ集団」に丸投げしている事です。

ページTOPへ



09年以降病院事業会計内分け
 以下の資金投入が無駄にならないよう、しっかりと市の医療政策を持つ必要があります。この事を、今こそ明確にすることです。
T、 「準備機構」への支出
4160万円 (「準備機構」の資金はゼロ)

1, 2009(H21)年度




@、 着手金

1050万円

A、 実 費

2080万円




3130万円

2, 2010(H22)年度




@、 実 費 4か月分
(4月〜7月)
597円

3, 成功報酬
430万円
U、 「再生機構」への支出
15億2364万円(「再生機構」の資金はゼロ)

1, 2010(H22)年度




@、 医療法人立ち上げ費用
3200万円

A、 指定管理料
16532万円(不足分 283万円)

B、 病院収支不足補てん金
1億3200万円(不足分 2162万円)

C、 その他修繕費用等
1億9619万円



5億2551万円

2, 2011(H23)年度(12議会補正後・指定管理料は10月現在)


@、 指定管理料
2億834万円(H22不足分含む)



(予算額

2億5000万円)


A、 病院収支不足補てん金
5億4624万円


B、 その他修繕費用
2億4346万円




9億9813万円
V、 再開しなくてもかかる病院費用(H21年度はH22年度とほぼ同額)

1, 2010(H22)年度




@、 水道会計へ返済
5414万円

A、 起債(借金)返済
3億3278万円

B、 一般負担金(退職積立金)
1億8815万円



5億7507万円

2, 2011(H23)年度


@、 水道会計へ返済
5382万


A、 起債(借金)返済
2億8663万円


B、 一般負担金(退職積立金)
1億8815万円


C、 震災によりD棟解体費用
3200万円




5億6060万円

ページTOPへ



12月議会もう一つの課題・行政組織の再編

=膨大な権限を一つの部に集中=すべきではない

 膨大な権限を一つの部に集中する提案がされました。具体的には、銚子市の将来を決める「秘書政策課」、財政の収入「税務課」、と支出「財政化」、それらを扱う人事「職員課」のすべてを「政策企画部」に集中し、膨大な権限を持たせるという提案です。このような再編は、民主的な行政運営とは言えず危険です。特に、野平市長の基ではこのような集中再編をすべきではありません。
 また、「保険年金課」が「健康福祉部」から外され「総務市民部」に移されます。「保険年金課」が所管する国民健康保険は、その支出から市民の病状や健康上の問題点がわかり、福祉・医療政策に直接反映できるものです。従って、「保険年金課」は「健康福祉部」に残すべきです。
 以上のようなことから、行政組織の再編には反対しました。結果的に、賛成多数で可決されました。

ページTOPへ