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2012年03月議会報告




2012年03月議会報告


トピックス
異常な、国保料・一世帯平均12,293円(6.53%)値上げ、介護料・基準額で13,950円値上げ決定
つくられた赤字・原因は繰入金の減額
国保加入者の現状からも値上げは抑えるべき・しかし、11対9で可決
介護保険料「基準額」で13,950円値上げ・賛成多数で可決
「再生機構」の責任で赤字になっても「補てんは青天井」4億円の貸付・これも9月補正で補てんと市長
詐欺まがいの「基本協定書」・内容はすべて秘密
銚子市立病院に対する第3者評価制度の導入を求める陳情・全会一致で採択
「再生機構」田中肇副理事長の報酬の是正を求める請願・全会一致で採択
市立病院事業会計予算の修正案・全会一致で採択



異常な、国保料・一世帯平均12,293円(6.53%)値上げ、
      介護料・基準額で13,950円値上げ決定
 2012年3月議会は、2月29日から3月23日まで24日間開催され、提出された議案は38議案でした。加瀬くらぞうは、「平成24年度一般会計予算」「平成24年度国民健康保険事業特別会計予算」「平成24年度介護保険事業特別会計予算」「銚子市介護条例の一部を改正する条例制定について」「銚子市国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について」「銚子市職員の給与に関する条例の一部を改正する条例制定について」「銚子市立高校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例制定について」の7議案に反対し31議案に賛成しました。
 3月議会の焦点は、市立病院の収支不足に対する4億円の貸付と指定管理料減額の修正発議、国民保険料と介護保険料の値上げです。以下その内容について報告します。

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・つくられた赤字・原因は繰入金の減額
 国保料値上げの理由は「現行の財政推計は、平成24年度は約2億5千万円の赤字、平成25年度は約2億9千万円の赤字と、2か年で約5億4千万円の財源不足が予測され、保険給付費等の支払いに対する財源不足が避けられない」と説明され、一世帯平均12,293円(6.53%)の値上げ(案)が提案されました。従って、保険料は現行18万8,327円から20万620円となり、この額は家族3人世帯で100万円の所得(収入に直すと166万円)の世帯に該当し、負担率は20.1%にもなります。
 赤字の原因は一目瞭然です。法定外を含めて一般会計よりの繰り入れ額を減額したためです。特に前年度と比較して、一般会計よりの繰り入れ額は2億6694万円も削っています。その分が赤字となっています。従って、赤字はつくられた赤字という事が出来ます。また、近隣市との比較を見ても、国保料の高い原因は明らかです。

[当初予算で前年度と比較]

本年度予算
前年度予算
比 較
国  保  料
28億6804万円 25億9564万円 2億7240万円
一般会計より繰り入れ
5億7591万円 8億4196万円 −2億6694万円
国保会計総額
96億8200万円 90億8460万円 +5億9740万円




  
一般会計よりの繰り入れ額が、前年度より2億6694万円も少なくなっている。
国保会計総額が多いのは、国や県からの支出金が増えたため。

[モデルケース(4人家族、給与収入320万円、固定資産税10万円)で近隣市との比較]

国保料
法定外繰り入れ(一般会計)
銚子市
40万3,799円 9,000万円(H10年度よりゼロでH24年度より計上)
旭 市
32万9,000円 5億5,000万円(H22年度決算より)
匝瑳市
38万3,000円 3億2,000万円(H22年度決算より)
神栖市 35万2,200円 6億2,600万円(H22年度決算より)
 
法定外繰り入れは、国の補助や交付税措置はない。
銚子市は、H10年度以降法定外繰り入れはして来なかった。今回は9,000万円を入れたが、近隣市と
比べても圧倒的に少ない。

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・国保加入者の現状からも値上げは抑えるべき・しかし、11対9で可決
 平成22年度の国保料不能欠損額は1億8297万円でした。その内「本人や家族が病気であったり、資金繰りが立たない等の生活困窮者」(市のまとめ)は28%です。また、「所得の稼得区分別納付義務者(世帯主)数」を見ると、H23年度「総所得金額のないもの」は3,377人(24.5%)にもなっています。
 平成23年の国保加入世帯数は13,898世帯(H23年6月現在)です。その内、国保の滞納世帯数は2,704世帯19.46%にもなります。そして、国保加入者の所得水準は、H22年度116万5千円です。
  このような現実から、もっと近隣市並みに、法定外を含めた一般会計からの繰り入れ額を増やして、国保料の値上げを抑えるべきです。その様な立場から国保料の値上げに反対しました。

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・介護保険料「基準額」で13,950円値上げ・賛成多数で可決
 介護保険料は3年に一度見直され、平成24年度は5回目の第5期改正年に当たります。
 今回の改正は、「基準額」で第4期保険料34,250円から第5期保険料は48,300円となり、13,950円の値上げになります。従って、収入の少ない、「公的年金等収入と合計所得金額の合計が80万円以下」の人に対しても、4,190円の値上げです。また、「低所得層の負担を軽減するため」として「現行の第3段階を2分割し、所得段階を合計9段階から10段階に設定」したとしていますが、いずれも値上げです。
 第3段階の人とは、住民税非課税世帯で、「年金収入が80万円から120万円以下」の人と「年金収入が120万円超」の人で、第4期はそれぞれ22,330円だった保険料が、第5期はそれぞれ26,570円で4,240円の値上げと31,400円で9,070円値上げになります。
 介護保険料の算定は、市独自の方法ではなく、国で定めた方法により算定するようになっていますが、市独自で検討はでき、県内でも値上げしない自治体もあります。。そのような立場から反対しましたが、賛成多数で可決されました。
「基準額」とは、「住民税課税世帯・本人非課税」で「公的年金収入が80万円を超える人」の保険料
の事。

所得段階別介護保険料比較表
所得等条件 第4期保険料 第5期保険料
所得段階 基準額
に対す
る割合
年額円 所得段階 基準額
に対す
る割合
年額円







生活保護・老齢福祉年金受給者 第1段階 0.3 10,300 第1段階 0.3 14,490
公的年金等収入と合計所得金額の
合計が80万円以下
第2段階 0.3 10,300 第2段階 0.3 14,490
公的年金等収入と合計所得金額の
合計が80万円超120万円以下
第3段階 0.65 22,330 第3段階 0.55 26,570
公的年金等収入と合計所得金額の
合計が120万円超
第4段階 0.65 31,400


本税
人世
非帯
課課
税税
公的年金等収入と合計所得金額の
合計が80万円以下
第4段階 0.9 30,920 第5段階 0.9 43,470
公的年金等収入と合計所得金額の
合計が80万円超
第5段階 1.0 34,450
基準額
第6段階 1.0 48,300
基準額






合計所得金額125万円未満 第6段階 1.25 42,940 第7段階 1.25 60,380
合計所得金額125万円以上200万円
未満
第7段階 1.5 51,530 第8段階 1.5 72,450
合計所得金額200万円以上350万円
未満
第8段階 1.9 65,270 第9段階 1.9 91,770
合計所得金額350万円以上 第9段階 2.1 72,140 第10段階 2.1 101,430

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・「再生機構」の責任で赤字になっても「補てんは青天井」
       4億円の貸付・これも9月補正で補てんと市長
 H24年度予算では、「再生機構」へ病院の収支不足を補うため4億円の貸付が計上されました。「この貸付は9月補正で補てん」と市長説明の通り、貸付とは名ばかりで事実上の補助金です。
 本来収支不足は、「基本協定書」に基づいて病院側のリスクを検討することになっていますが、銚子市はこの検討を全くしていません。リスクの検討をしないで、「病院側の責任で赤字になった場合でも、すべて税金で補てんするようになっている」(要旨)との見解が市長より示されました。異常な拡大解釈です。これが、「赤字補てんは青天井」と市長が説明している中身です。
 この異常な拡大解釈を進めていけばどうなるか、指定管理料は上限が決まっていても、収支不足になれば、いくらでも税金で補てんするとなっていきます。これでは、議会で議論して結論を出しても、議論する前からすでに税金投入が決まっていることになり、議会は茶番劇を演じている事になります。

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・詐欺まがいの「基本協定書」・内容はすべて秘密
 「再生機構」と結んだ「基本協定書」には、病院収支について「リスク分担票」(赤字の原因を病院側か市側か明確にする)に基づいて検討することになっています。この検討をしないで、「再生機構」の責任で収支不足になっても「赤字補てんは青天井」と本当に解釈できるとしたら、明らかに詐欺まがいの「基本協定書」となります。
 「再生機構」の運営は、市立病院を人質に無原則な税金投入のルートをすでに作り上げた上で、指定管理料や収支不足が議論されている事になり、内容も秘密ではとても納得出来るものではありません。理事会の議論も秘密、医師でないスタッフの高額報酬額も秘密、相次ぐ医師の退職も秘密です。これが、2年間で15億円以上使っている「再生機構」の実態です。

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・銚子市立病院に対する第3者評価制度の導入を求める陳情・全会一致で採択
 第3者評価制度導入を求める陳情の要旨は、以下の通りです。
 「再生機構」に支出されている指定管理料の使途の不透明さ、「再生機構」の経営感覚の欠如を早急に是正しない限り、市立病院の維持可能性は難しく病院再生の未来はない事。そこで、指定管理者である「再生機構」に収支の改善など経営努力を促すためには、第3者機関の手によって「市と指定管理者との間で締結された協定書などが尊守され適正な管理運営が行われているか」「経営努力により経費の削減が行われているか」など業務内容の点検評価を行うべきとの陳情が、全会一致で採択されました。この陳情に対する市長の態度が問われます。

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・「再生機構」田中肇副理事長の報酬の是正を求める請願・全会一致で採択
 請願内容(要旨)は以下の通りです。
1、 田中氏は、副理事長としての報酬と、東京本部長としての給与を受け取っています。銚子市議会は、支
払い根拠となる役員報酬規程・職員給与規定等の開示など、所要の調査及び適切な措置を取ること
を求める。
2、 「再生機構」は、H23年度5億2千万円の赤字補てんを受けながら、事業計画は未達成です。このような
状況の下、理事の中でも田中氏は、2重に報酬・給与を受け取っています。銚子市の義務として、「再生
機構」に対し、地方自治法244条の2に基づき、経営上適切な措置を取ること。

 この請願に対する市長の態度が問われます。

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・市立病院事業会計予算の修正案・全会一致で採択
 市立病院事業会計は、付託された総務常任委員会で「指定管理料の使途が不透明」「病院経営での経費節減等の不透明」などが指摘され、改善されていないことから、否決されました。
 この事から、市議会全会派で協議が行われ、指定管理料の透明化や東京事務所の見直し等を求めた是正7項目を明確にし、指定管理料を2億5,000万円から2億円に減額する修正案をまとめました。

提案理由の全文
 本修正案は、銚子市の厳しい財政状況の中で病院経営の健全化を図り、市民に信頼される病院を構築するために提案するものであり、銚子市が平成24年度銚子市立病院事業会計で、医療法人財団銚子市立病院再生機構に支出する指定管理料について、2億5,000万円を2億円に減額修正しようとするものであります。
 指定管理料の主要項目は、医師の招へい、広告宣伝、東京事務所維持、医療法人財団経営及び医師宿舎確保の各事業です。病院経営の健全化のためには、病院会計の赤字削減とともに、指定管理料の各項目についても、各事業の費用対効果を精査した上で、経費節減と使途の一層の透明化が求められます。
 つきましては、
1、 広告宣伝費(平成23年度7,429万7,000円=平成24年2月24日現在)について、費用対効果を検証
し節減を図ること。
2、 医師招へいに当たっては、医科大学及び医療機関へのアプローチに努めるとともに、医師紹介(派遣)会
社による医師招へい事業の在り方を検討し、医師紹介手数料の削減を図ること。
3、 理事報酬の額及び決定方法の妥当性について第3者評価制度を実施し、削減を図るとともに情報を開
示すること。
4、 再生機構東京事務所の存在及び人員の見直しにより、経費節減を図ること。
5、 労使関係の健全化とコンプライアンスを徹底すること。
6、 再生機構に常勤理事の意思給料については、法人の病院会計で支出し、本部会計(財源は指定管理
料)での処理(付け替え)は行わない事。
7、 病院再生室においては、指定管理料の支出項目及び支出額の妥当性を事前にチェックし、安易な承認
を行わない事。
以上、7項目の是正による指定管理料の減額修正を提案するものであります。

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