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2012年09月議会報告




2012年09月議会報告


トピックス
再生機構の不透明さの拡大が明らかになり、市立病院赤字補助金は13対7で否決

し尿浄化槽汚泥に係る廃棄処理手数料の値上げも全会一致で否決
赤字補てんのリスク分担「(協定)締結の際詳細を定める」をせず、青天井だけ履行

=再生できなかった場合再生機構は「できなかったという評価のみ」で責任はない=
契約内容と2つの約束
一、契約内容
二、契約内容から見た実績

=常勤医師、再生機構に異議を唱え事実上の解雇=
三、2つの約束・病院再開と再開後の病院経営に責任を持つ
四、2つの約束のプロ集団・田中氏や大沢氏は?

=田中副理事長は「法人財務」と「医師招へい」の責任者、それが非常勤とは=
=準備機構副代表だった大沢氏は、突然の辞任=
「東京事務所は医師の面接場所だが、面接内容は公表しない方針」と市長

=入職医師の半数は紹介会社からで面接の必要はない=
再生機構の異常な運営は病院を危うくします

=病院関連予算の透明化・健全化を求める決議=全会一致可決



再生機構の不透明さの拡大が明らかになり、市立病院赤字補助金は13対7で否決
し尿浄化槽汚泥に係る廃棄処理手数料の値上げも全会一致で否決

 今議会の焦点は、医療法人財団・銚子市立病院再生機構による市立病院経営で生じた平成24年度上半期分3億1365万円の赤字補てんをどのようにするかです。市長は、「(赤字補てんを)否決する事は病院をつぶすことだ」と主張し賛成するよう議会に迫りましたが、結果的に、再生機構の不透明さの拡大が明らかになり、13対7の大差で赤字補てんは否決されました。
 提出議案は14議案でしたが、加瀬くらぞうは、市立病院赤字補てん関連の議案第1号「平成24年度銚子市一般会計補正予算」、議案第2号「平成24年度銚子市病院事業会計補正予算」、そして、し尿浄化槽汚泥に係る廃棄処理手数料の値上げ提案の議案第8号「銚子市使用料及び手数料の一部を改正する条例改正について」の3議案に反対しました。
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赤字補てんのリスク分担「(協定)締結の際詳細を定める」をせず、青天井だけ履行
=再生できなかった場合再生機構は「できなかったという評価のみ」で責任はない=

 市立病院再生の指定管理契約は、基本協定書で「収支不足は予算の範囲内で補てんする」との項目はあります。これだけなら、市長の言う「赤字補てんは青天井」となります。しかし、協定書では赤字分についてのリスク分担を定め、生じた赤字は「銚子市の責任」か「再生機構の責任」でなったのか協定「締結の際詳細を定める」となっています。市長も再生機構も「詳細を定める」どころか、リスク分担を意図的に無視して、青天井だけを議会と市民に迫っているのが現状です。
 それどころか、市立病院が再生できなかった場合、再生機構の責任は「再生できなかったという評価のみ」(市長答弁)で、何の責任もないと市長は説明しています。これでは緊張関係を持った病院運営はしなくても良いとなってしまいます。
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契約内容と2つの約束
一、契約内容

「基本協定書」による診療規模の目標と病院収支、指定管理料上限(5年間)

病院収支・指定管理料(千円)

2010年末 2011年末 2012年度 2013年度 2014年度
診療科目数 4 7 10 10 10
病床数(床) 50 100 200 200 200
医師数(常勤) 7 15 20 30 30
病院収支 -49,539 -109,831 -104,239 -132,690 126,506
指定管理料 204,125 261,345 270,885 279,007 88,675

* 5年間で黒字にする協定を結んだ
* 指定管理料は、5年間で10億円を上限としている
* その他、設備投資費用を5年間で上限7億5800万円

 銚子市と再生機構との契約内容は、銚子市が5年間で指定管理料10億円、赤字補てん分3億9600万円、設備投資費用7億5800万円の計約20億円を支払う事により、再生機構は、5年目の2014年度には10診療科、常勤医師30名、病床数200床で病院収支は1億2650万円の黒字病院にして「民間医療機関による提供が困難な医療、救急・小児・周産期・災害・精神など将来的に取り入れていく」事です。

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二、契約内容から見た実績
=常勤医師、再生機構に異議を唱え事実上の解雇=

(千円)


2010年度末 2011年度末 2012年8月現在 2013年度 2014年度
診療科目 4 7 7

病床数(床)
53 53(7月現在)

医師数 3 5 5(7月現在)

病院収支 -132,000 -534,324 -523,622

指定管理料 197,324 240,658 169,299

修繕費用 196,189 178,897 326,226


* 2010年度指定管理料は、医療法人立ち上げ費用を含む
* 2012年病院収支は、再生機構が示した年度計画値
* 2012年度修繕費用は、当初予算の計上で手術室の整備等を含む金額

 契約内容から見た実績で分かるように、病院収支は3年間で11億9895万円の赤字となっていて、5年間で3億9600万円の契約をはるかに上回っています。指定管理料と修繕費を加えると、24億9853万円の支出となり5年間で約20億円の契約をすでに超えています。一番大事な常勤医師数は、この間12名入職しましたが、再生機構の運営に異議を唱えたため大半が事実上解雇され、当初契約より下回る結果になっています。

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三、2つの約束・病院再開と再開後の病院経営に責任を持つ
 今日の再生機構は、2009年に1050万円の着手金や成功報酬を含め4160万円の費用を使った準備機構から引き継いだものです。
 準備機構とは「銚子市はリコールで怖い市民との風評がある。(病院再開にあたって)高度な専門家集団の力を借りるしかない。東京に事務所を置き有償で医師を集めてもらう。病院開設後の経営に責任を持ってもらい目標が達成されたら報奨金を払う」と、主に野平市長の友人たちで作った「プロ集団」で、田中肇氏を事務局長に置き、一つは、市立病院の再開、二つは、再開した病院経営に責任を持つこと、を約束し再生機構へと引き継がれました。
 再生機構のプロ集団は、田中氏と大沢氏が理事として残り、笠井医師や白濱医師、スーパー医局の寺下氏が加わり2つの約束を引き継いでいく事になりましたが、笠井医師やその後の轟医師は再生機構のやり方に異議を唱えたため、事実上解雇されました。

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四、2つの約束のプロ集団・田中氏や大沢氏は?
=田中副理事長は「法人財務」と「医師招へい」の責任者、それが非常勤とは=

 プロ集団の中心にいた田中氏や大沢氏はどうしているかです。再開した病院経営に責任を持たなければならない田中氏は、再生機構では副理事長として「法人財務」と「医師招へい」の責任者です。「法人財務」とは、東京事務所で管理している指定管理料と市立病院会計を合わせたもので、再生機構財政の総責任者です。従って、病院会計の赤字に全責任を負うのは田中副理事長です。また、常勤医師がこれほど契約と違っている事の責任も田中副理事長です。田中氏に対して市長は、額は非公開だが「銚子の常識では考えられない高額報酬で引き受けてもらっている」(要旨)と説明しています。
 今年の3月まで、田中氏から議会ごとに非公開の議員協議会で病院の説明を受けて来ました。ところが、議員協議会が公開になったとたんに部下を参加させ、本人は来なくなりました。さらに、医師招へいの拠点と説明してきた東京事務所本部長を非常勤とし、毎日何をしているか市側が把握できない状態となっています。

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=準備機構副代表だった大沢氏は、突然の辞任=
 準備機構時代副代表だった大沢氏は、再開した病院経営に責任を持たなければならないはずなのに、議会で「理事として、医師招へいにどのような役割を果たしたのか」(要旨)など議論になったとたんに再生機構の理事を辞任してしまいました。この事について市長は、「任期だから」と述べただけで詳しい説明はありません。田中氏と大沢氏は、5年後の黒字経営の事業計画策定のメンバーであるだけでなく、着手金や毎月の高額報酬や給与、成功報酬を受け取っている事からも、再開後の病院経営に責任も持たなければならない人たちです。
 本来ならば、二人ともこれだけの赤字を出した病院経営を何とかするために奮闘していなければならない人たちです。それが、田中氏は非常勤で毎日何をやっているか分からない状態。大沢氏は、さっさと理事を辞任してしまい何の責任もない状態です。このような状態を認めている市長の責任は重大です。

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「東京事務所は医師の面接場所だが、面接内容は公表しない方針」と市長
=入職医師の半数は紹介会社からで面接の必要はない=

 田中氏が本部長の東京事務所は、@大学や医療機関が集中している、A医療情報が集中している、Bバックアップ組織(スーパー医局)と連携のためでした。担当していた寺下理事が辞めたことによりスーパー医局との連携はなくなり、「大学や医療機関とは接触しない」(市長)との事なので、市長は、東京事務所の存在理由を秘密裏に医師との面接場所と説明を変えて来ました。
 しかし、この間常勤医師は12名入職しましたがそのうち7名が紹介会社からの入職です。非常勤医師も40名入職中21名が紹介会社からの入職で、スポットを入れるともっと多くなります。紹介会社は、専門のアドバイザーが転職を希望する医師に代わって医療機関と接触するシステムになっています。アドバイザーがある程度まで詰めて、後は医師本人が希望の医療機関を訪問して最終決定するようになっています。そうすると、東京事務所での面接は必要なくなります。個人の紹介であれば当然東京事務所での面接の必要はありません。
 市長の説明だと、2年間で155人面接したそうですが、面接内容・面接場所・医師の状況など「東京事務所におけるすべての面接内容・結果等」の調査依頼に対して「面談件数は提出しますが、それ以外は、個人情報で基本的に公表しない」と完全に秘密です。これでは何をやっているか分からないままで、ただ市長を信用しろというだけになります。
 さらに、2年間で1億円も使った医師募集の宣伝広告事業は、当然東京でなくても出来る事から、多額の費用を必要とする東京事務所は必要ない事になります。
 このような状態で、多額の費用を必要とする東京事務所の存続にこだわるのは何故でしょうか。この是正が求められます。
常勤医師入職状況(H24年8月1日現在)
氏名
現在
勤務時間
紹介業者・個人紹介
医師1
在職中
2年3ヶ月
個人紹介
医師2
在職中
2年
凱EDITE
医師3
在職中
2ヶ月
韓クルートドクターズキャリア
医師4
在職中
1年4ヶ月
橋ム・エム・エス
医師5
在職中
1年4ヶ月
韓クルートドクターズキャリア
医師6
退職
5ヶ月
自分で参加
医師7
退職
1年
韓ンクスタッフ
医師8
退職
5ヶ月
韓クルートドクターズキャリア
医師9
退職
7ヶ月
個人紹介
医師10
退職
11ヶ月
個人紹介
医師11
退職
11日
個人紹介
医師12
退職
1ヶ月
韓クルートドクターズキャリア

* 医師の名前や診療科は、個人情報で公表できないとの事で知らされません。
* 分かっているだけでも、退職者の半数が再生機構のやり方に異議を唱えたため事実上の解雇です。

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 再生機構の異常な運営は病院を危うくします
=病院関連予算の透明化・健全化を求める決議=全会一致可決

 市長は、「病院の収支不足補助金に反対することは病院をつぶすことになる」と市民や議会に迫り、再生機構の異常な運営実態を合法化しようとしています。
 再生機構内部の不透明さを放置し、約束しているリスク分担の詳細も決めず、青天井だけが履行されることは問題です。市立病院が再生できなかった場合、再生機構の責任は、市長の言う「できなかったという評価のみ」で、それ以上責任はないという状態にあることが、再生機構の不透明さや市長の怠慢が放置されている原因です。
 市長は、この様な再生機構の異常な運営実態を放置することは、病院の存在が危うくなることを意味するのに、再生機構や田中氏の現状を徹底的に擁護しています。再生機構の不透明さや田中氏の現状改善なくして病院の将来はありません。
 この様な事から、3月議会に続き同趣旨の「病院関連予算の透明化・健全化を求める決議」が、再び全会一致で可決されました。

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