2014年03月議会報告
トピックス
越川市長、初めての予算議会
今議会は、越川市長が初めて行う平成26年度予算を決定する議会です。同時に、市立病院の存続を明確にするための、収支補てん金を含めたシーリング (上限額) の確定という重要な議会でもあります。
様々な議論がありましたが、平成26年度予算、市立病院存続を明確にするシーリングは議決することが出来ました。
平成26年度市全体の予算総額469億8699万円
一般会計242億2900万円、対前年比3.0%増
一般会計は、242億2900万円で、対前年度当初比6.8%の増加ですが、前年度当初予算は骨格予算であったため、肉付け後の予算総額235億1460万円との比較では3.0%の増加となります。
[当初予算比較]
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平成26年度 |
平成25年度 |
比 較 |
総 額 |
469億8699万円 |
452億6968万円 |
17億1730万円 |
一般会計 |
242億2900万円 |
226億9300万円 |
15億3600万円 |
公営企業会計 |
42億8991万円 |
45億1910万円 |
△2億2919万円 |
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水道事業 |
35億7800万円 |
34億8600万円 |
9200万円 |
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病院事業 |
7億1191万円 |
10億3310万円 |
△3億2119万円 |
特別会計 |
178億1900万円 |
174億900万円 |
4億1000万円 |
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国保事業 |
97億7400万円 |
95億2800万円 |
2億4600万円 |
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下水道 |
19億2600万円 |
23億100万円 |
△3億7500万円 |
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介護保険 |
53億9700万円 |
48億7900万円 |
5億1800万円 |
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介護予防 |
2300万円 |
2300万円 |
0 |
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後期高齢者 |
6億9900万円 |
6億7800万円 |
2100万円 |
基金 |
6億4908万円 |
6億4858万円 |
50万円 |
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土地開発 |
5億4715万円 |
5億4715万円 |
0 |
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育英資金 |
1億192万円 |
1億142万円 |
50万円 |
財政調整基金ゼロに等しい状況
=市立高校整備費返済額の増加等々歳出の増加による=
平成25年度決算見通しから見て、決算剰余による財政調整基金への積み立てや繰越金が多く見込めない中で、一般財源の確保が極めて困難な状況になっています。
平成26年度末の一般会計財政調整基金は、160万円となりゼロに等しい状況となります。また、国民健康保険財政調整基金も、年度末には14万円でこれもゼロに等しい状況となり、異常な財政運営を強いられることになります。
一方、歳出では、介護保険事業に対する繰り出し、子供医療費など社会保障関係費の増加や市立高校整備費の元利償還の開始に伴う公債費の増加が見込まれ、厳しい財政状況が続きます。
市立病院存続費用は確保
市立病院に要する経費は、医師招へい費用で5千万円、医療機器の整備費として1億5千万円を計上しました。収支補てん分については、現時点で収支補てん額を見込むのは困難なため、1年間で最大3億円の資金繰りに対応するための短期貸付金を計上し、補てんについては3月補正予算により対応する事にしました。
これにより、病院事業の指定管理者関連の予算総額は、5億円となりました。
[平成25年度 市立病院再生機構決算見込み]
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当初予算 |
決算見込み |
比 較 |
収益(a) |
11億8420万円 |
10億3607万円 |
△1億4813万円 |
費用(b) |
17億7712万円 |
15億8976万円 |
△2億7269万円 |
損益(a-b) |
△6億7825万円 |
△5億5369万円 |
1億2456万円 |
市立病院再生機構の財政は、「市立病院の方向性を検討する委員会」が出来た事により、1億2456万円も改善されました。更に、赤字の病院が黒字決算をして法人税を払っている事。収支補てん分は消費税の対象にならないのに消費税を払っている事。医療機器のリース契約で粉飾と言われるような会計処理が行われていた等々、医療法人と言えないずさんな会計処理が指摘されています。
ずさんな会計処理がキチンと出来るようになり、財政の透明性が出てくれば5億円以内で充分やっていけるようになります。
やっと、銚子市における医療政策の検討から、市立病院の役割と今後の方向性が議論されるようになってきました。7月には「市立病院の方向性を検討する委員会」の答申が出されますので、注目したいと思います。
平成25年度決算見通し
何とか黒字に持っていけそう
今年度・平成25年度の当初予算は赤字予算だった。
平成25年度・今年度の当初予算は、市長選挙があった事から「骨格予算」として提起されました。
この「骨格予算」編成時、市の貯金である財政調整基金が底を突き、過去に行った大規模事業の起債償還(借金返済)等々で、歳出に歳入が追い付かない、いわゆる赤字予算におちいることが明らかでした。
そこで考えたのが、ほとんど根拠のない、架空の現金を実在すると見立てて市有地の売り払い収入3憶2400万円を歳入原資として予算を組みました。ない現金をあると見立てて歳入の原資とすることはありえない事です。
従って、平成25年度・今年度は当初予算編成時から、赤字予算を組まざるを得ない状況でした。結果は異常な財政危機を隠した黒字予算として提起されました。
前市長は、赤字予算を隠して市長選挙を戦った
市長は、市長選挙の真最中に編成した「骨格予算」が、赤字予算であった事実を隠して市長選挙を戦いました。
それだけではありません。市長選挙を前にした平成24年12月に平成23年度から平成33年度までの財政収支見通しを作成し、この中で、市立病院再生機構への支出を異常に少なく見積もり、平成25年度は1億5600万円の黒字決算であるとの見通しを示して、真の財政危機を隠しました。
赤字の原因は・無計画な大規模事業費
市財政の現状について、平成15年度から24年度まで10年間の歳出状況、特に、人件費・扶助費・公債費という義務的経費を比較するとよく分かります。
義務的経費は、この10年間で10億円拡大しています。これは、少子高齢化という現実の中で高齢者福祉に使う費用を含めた扶助費の増大がある為で、当然予想されていた事です。扶助費の増大分は14億円で、その財源が必要になります。
そこで人件費を見てみると、人件費はこの10年間で16億6千万円削減してきています。この事からもわかるように、歳出拡大が予想される高齢者福祉を含む扶助費の増大分を、職員と議員の人件費削減でまかなってきたという事が言えます。
すると、何が市財政を圧迫しているかは一目瞭然で、無計画な大規模事業における公債費 (借金返済費) の増大が財政危機の原因です。公債費は、10年間で12億円拡大し、この借金返済と大規模事業に必要な一般財源を含めた様々な支出が莫大な額となっています。
大規模事業への支払いは3分の1、残り3分の2の支払いはこれから
前市長が計画し実行した4つの大規模事業・千葉科学大学、保健福祉センター、銚子市立高校、給食センターの財政を検討してみます。
この4つの大規模事業の総事業費は242億円です。銚子市における1年間の一般会計と同規模で、異常な支出と言えます。
この4つの大規模事業で、平成25年度までに支出した額は74億円にも上りますが、それでも総事業費の3分の1の額でしかありません。そして、来年度・平成26年度の起債償還 (借金返済) は14億円が予定されています。従って、平成27年度からは、残りの3分の2に当たる156億円を返済して行くことになります。
今まで、総事業費の3分の1しか支出していないのにこれだけの財政危機状態となっています。これから、残りの3分の2を支払うわけですから、更に大変な状況になることは明らかです。無計画で大規模なハコモノ行政の与える大きさを改めて確認できます。前市長の責任は重大です。
平成25年度決算・赤字回避見通し
今年度の決算は、昨年8月段階では約6億2千万円赤字の見通しでした。改善された主な要因は次の通りです。
歳入面では、市税徴収の徹底で昨年10月より1億3500万円増収出来ました。それでも、市税徴収率は88.63%で県平均より3ポイント低い状況です。
歳出面では、介護保険事業と国民健康保険事業への一般会計からの繰り出し金計約1億4千万円を先送りしました。両事業会計とも財政調整基金を持っている事から、その取り崩しを行っていますので、今後保険料に跳ね返らないようにしなければなりません。その他、市立病院再生機構への補助金の減額、必要な事業を次年度の補正予算で行う事や、1億円近い入札不調、事務的な歳出努力により歳出削減を行いました。
結果的に、まだまだ油断はできませんが約1億2980万円黒字決算(平成26年3月時点)との見通しが出来ました。
「福島みずほと集う会」へのご案内
4月から消費増税の実施で、働く者の生活はより大変になっています。そればかりではありません。自民党安倍内閣になってから、憲法9条の解釈改憲で戦争の出来る国へとの動きが活発になってきています。
そのような中で、社民党前党首・参議院議員の福島みずほ氏を銚子市に招いて、国会情勢や課題について日頃の疑問を語り合う場を持つことになりました。
つきましては、以下のように開催しますので、多くの皆さんの参加をお願いします。
記
一、日時、 2014 (平成26)年6月28日(土)午後1時開会
一、場所 銚子市勤労コミュニティーセンター2階ホール
銚子市役所隣り
一、内容 ・福島みずほ参議院議員の話と意見交換