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2016年6月議会一般質問

2016年6月議会一般質問
加瀬くらぞう


 銚子市は2016年6月6日、2015年度一般会計決算見込みの速報値を発表しました。  

 速報値では、歳入が歳出を5億5598万円上回り、2016年度へ繰り越すべき財源と2014年度の実質収支を除き、さらに財政調整基金の積立額を加えると、実質の単年度収支は4億8286万円の黒字となる事が示されました。  

 報道によれば、今年2月の時点では700万円の歳入不足が見込まれていましたが、法人市民税が伸びた事や、ごみ袋値上げ前の駆け込み需要による手数料収入の増加、東京電力福島第一原発事故の賠償金などに加え、退職する職員の増加に伴い、退職金を支払うための借り入れなど、認められた起債も多かったことで表面上は歳入が増えたとの事でした。  

 市の貯金にあたる財政調整基金の残高は、2015年度末は約1億2500万円でしたが、3億円程度の積み増しができ、4億2500万円程度に増える見通しであることが示めされました。  

 このことに対して越川市長は、「水道事業会計から4億2000万円を借りて赤字決算を回避した2014年度に比べれば大きく改善しました」と今議会の挨拶で述べました。

 3年前の市長就任時の財政状況を考えると、短期間で本当に大きな改善であると思います。執行部や職員による大変な努力の成果だと思います。

 しかしその上で、越川市長は「しかし、楽観できる状況ではありません。平成28年度も、人口減少により市税と交付税の減少が見込まれ、厳しい財政運営は今後も続きます。持続可能な財政構造への転換を図るためには、更なる行財政改革が必要です。気を引き締めて、一層の行財政改革に当たります」と述べています。

 確かにこの間、大変な財政改革をして大きく成果を上げて来ました。この努力は、どこの自治体にも負けない大変な努力だったと思います。しかしこれ程努力しても市長が言うように「厳しい財政運営は今後も続きます」というのが銚子市財政の現状です。

 この速報値を報道した各紙も「ただ、黒字が確保できたとはいえ、見込みより増えた歳入のうち2億円は起債による借金で、介護保険事業特別会計への2014年度分の繰り出し金のうち1億円も先送りしたままだ。2016年度の歳入不足解消の見通しが立ったわけはなく、厳しい財政状況には変わりはない」と指摘しています。

 これほどの努力をして大きな改善をしてもなお財政が厳しい原因は明確です。前政権の異常な市政運営により連発された大規模事業の起債償還が最大の要因です。

 そこで、2015年度の歳入の増加について質問をいたします。

第1は、 今年4月に行ったごみ袋やごみ処理手数料の増加額と、その前の駆け込み需要の状況について伺います。
第2は、 東京電力福島第一原発事故の賠償金収入の状況について伺います。
第3は、 退職手当債と減収補てん債の借り入れ見込みが、当初より2億円ほど増えたなど、認められた起債も多かったと言われていますが、その状況について伺います。
第4は、 その他に、歳入が増えたものはどのようなものがありますか伺います。

 次に2015年度の歳出について質問いたします。

 銚子市の財政状況は前述したように、行財政改革で大きな成果を上げ財政再建を行ってきているにもかかわらず、それでも厳しい状況が続いています。これが現実です。その最大の要因は、前述したように明らかに前政権による異常な市政運営により連発された大規模事業の起債償還です。それほど前政権のつけが重くのしかかっています。

 それは、近隣市の決算カードを単純に見比べるだけでよくわかります。何を比べるのかそれは、性質別歳出の義務的経費、中でも公債費の占める割合です。2015年度決算は出ていないので、2014年度分で比較します。

 何故公債費の比較なのか、人件費は、水道事業や市立保育園を市単独で持っている事や、市立高校を有している銚子市と近隣市とは単純比較の対象にはなりません。また、扶助費については、その変化も1%以内という事ですので全国的な問題としての人口減や子育て対策、高齢者福祉の費用負担の割合はほとんど同じです。

 銚子市の公債費は、その額も大きいですが歳出の構成比をみると市財政を苦しめている度合い、割合が分かります。銚子市は13.9%、旭市は10.4%、匝瑳市は8.4%です。公債費の経常収支比率では銚子市が22.0%、旭市が16.5%、匝瑳市が13.6%となっていて、3市の中で銚子市だけ公債費の歳出に占める割合が異常に高いことが分かります。

 同時に、2014年度の地方債現在高と債務負担行為支出予定額の合計額を見るとよりその異常さが分かります。銚子市は363億円、旭市は291億円、匝瑳市は174億円です。  

 この間、財政再建のため市民や職員に多くの痛みをお願いしてきました。しかし、市民や職員に痛みを伴う歳出削減の努力は限界に近い状態になっているのではないかと思います。

 その中で、千葉県総合事務組合に対し、市立病院休止後も引き続き支払ってきた退職手当負担金の事実上の減額を認めさせた努力は大いに称賛される出来事であったと思います。内容は、毎年の返済額を減らすため返済期間の延長を認めていただいたという事で、銚子市にとっては1億8800万円という額も大きく、赤字決算回避の大きな力となりました。このように、担当職員の目に見えない努力が1億8800万の事実上の減額に結び付きました。

 そこで歳出について質問をいたします。

第1は、 大変な努力をして財政再建を行って生きているにもかかわらず、厳 しい財政状況が続くのは前政権により連発された大規模事業の起債償還であることは先程述べました。これら大規模事業の起債償還額を減らすため返済期間の延長等、検討はできませんか伺います。
第2は、 大規模事業起債償還に対する金利部分での減額について、当然借り 換え債等の検討も含みますが、これらの努力はどのように行っていますか伺います。
第3は、 大規模事業、特にPFI事業に対する年度ごとの負担額を減少する交渉の検討はできますか。見解を伺います。

 これだけ努力してきても「厳しい財政状況が続く」という事に対して、越川市長は、「2016度も、人口減少により市税と地方交付税の減少が見込まれる」ことや、「2014年度に、一般会計から介護保険事業への繰り出し金を1億円先送りしていること」「水道事業会計からの借り入れに対する元利償還が平成16年度より始まること」等々で「楽観できない状況が続く」としています。

 そこで質問をいたします。

第1は、 2016年度は、市税と交付税の減少をどのくらいとみていますか伺います。
第2は、 介護保険からの繰り出しを先送りしている現状について、これからど のようにしていくのか伺います。
第3は、 水道事業への繰り入れに対する返済額は、2016年度はどのくらいになりますか伺います。

 5月18日に銚子市の行財政改革審議会が開かれました。報道によりますと「市が示した2019年度までの財政収支見通しや今年度予算に対し、委員から想定の甘さを指摘する意見や懸念が示され、財政の厳しさが改めて浮き彫りになった」との事でした。  

 また「市は、昨年8月時点で2019年度に累積赤字が12億6400万円に達すると推計されたものの、以降の収支改善策によって、2017年度は収支均衡、2018年度には赤字が解消するとの、2月時点での見通しを示した。これに対し、2018・19年度に地方交付税が増える前提になっている点について『かなり難しい、国の方針から人口が減った分以上に減額される』として、『収支が取れているようにも見えるが、現実には赤字になるんじゃないか』と指摘した。また、普通建設事業費を2017年度から8億円に削減する見通しで、『現実に必要とされる金額と比べると先送りに過ぎない』と指摘、推計に計上のない旭、匝瑳両市と共同で進める広域ごみ処理施設建設費も織り込むべきだとの意見も出た」とも報道されました。  

 そこで質問をいたします。

第1は、 越川市長就任時、2019年の累積赤字は確か31億円であったように記憶しています。それが、12億円に累積赤字が減ったことに対する行革審議会での評価はどのようになっているのか伺います。
第2は、 普通建設事業費を2017年度から8億円に削減に対して、「現実に必要とされる金額と比べると先送りに過ぎない」と指摘されたそうですが、2016年度の建設事業費はどのくらいでしたか、また、先送りとはどのようなことですか伺います。
第3は、 収支見通しに広域ごみ処理施設建設費用も入れるべきとの指摘があったそうですが、旭市や匝瑳市ではこの費用を収支計画に入れていますか伺います。

 さらに報道によりますと、市は次回行財政改革審議会に2021年度までの収支見通しを改めて示すという事のようで、このことに対し「よく見える収支見通しではなく、現実を示してほしい」と委員から注文がついたとのことでした。

 何度も言っているように、改善しても、改善してもなお厳しい財政状況が続く原因ははっきりしています。要は、年度ごとの公債費の支出額を減らすことです。  

 したがって当面は、不確定な収支見通しを作るために職員の努力を集中させることではなく、財政調整基金に積み立てられる財源を増やすことに総力を挙げることではないかと思います。

 そこで質問をいたします。

第1は、 2021年度までの収支見通しの作成にあたって、人口減に伴う市税収入の状況や国の地方財政計画が不確定な中で、市税や交付税の正確な額が特定できますか伺います。
第2は、 審議会では、広域ごみ処理施設建設費を織り込むよう指摘されたそうですが、この他に、決定されていないが、検討の必要がある大型プロジェクトは何がありますか伺います。
第3は、 今銚子市に求められていることは、不確定にならざるを得ない収支見通しの策定ではなく、財政調整基金に積み立てられる財源の確保のため、あらゆる検討をすることではないかと思いますが見解を伺います。

 次に、市立病院について質問をいたします。

 市長は今議会の冒頭、市立病院に対する同僚議員の質問に答弁しました。「厳しい医師不足の中、常勤医師が8名」になること、「内視鏡検査、ポリープ切除についても、水浸法の第一人者である後藤医師を中心とした4名の非常勤医師が入職」したこと。

 一方で、看護師や医療スタッフの確保は厳しい状況が続いているが、「病院の役割は、何といっても入院機能をしっかり果たすこと」として、病床稼働率を上げる努力の中で、この4月から病床変更を行い、現在は「一般病床53床、療養病床38床の合計91床」となっていることが言われました。

 療養病床は、旭中央病院で急性期を脱した方が、さらに30日から60日の療養入院を必要とする場合に受け入れることが出来、4月の実績では「1日当たりの入院患者数は26人で、計画値は23人でしたので3人上回り、5月は26,3人で計画値を3.3人上回りました」との報告でした。

 一般病床の稼働率も「昨年度一般病棟の稼働率は42.6%でしたが、現在の一般病棟は許可病床53床ですが、設備の関係から実際に稼働できる実稼働病床数は40床で、今年度は、1日の平均患者数の目標を35人、許可病床ベースで稼働率66%、実稼働病床数ベースで87.5%と見込みました。目標35人に対して、4月は29.5人、5月は33.9人でした」との答弁がありました。

 その上で、「次に目指すのが、銚子市と近隣市に不足している回復期リハビリテーション病棟の開設です」と答弁されました。

 このことについて市長は、次のように答弁しています。「回復期リハビリテーション病棟は、脳卒中などの急性期を過ぎた患者を自宅又は施設に復帰させる機能を持つ病棟で、地域包括ケアシステムの構築に不可欠です。一方で、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士などのリハビリスタッフの確保が厳しい状況があります。スタッフの確保状況などを踏まえながら、2017年度以降に、回復期リハビリテーション病棟を開設することを目指します」。このように市立病院の方向性を明確に示しました。

 再生機構時代の市立病院は、「どのような医師が来るかによって病院の性格が決まる」としていました。医療公社になった今は、銚子市における市立病院の役割から進むべき方向性を明確にしている事です。厳しく大変な道のりですが、「進むべき方向性」に向けて着実に少しづつ前進していることが今議会の市長答弁で明らかになっています。

 そこで質問をいたします。

第1は、 改めて、市立病院の運営を再生機構ではなく医療公社とした最大の理由について、先の検討委員会ではどのように説明していましたか 改めて伺います。
第2は、 検討委員会では、市立病院の役割を明確に示しました。検討委員会  が示した市立病院の役割と、それを導き出した根拠について伺います。
第3は、 「次に目指す」としている回復期リハビリテーション病棟の開設と救急に対する、市立病院と医療公社の考え方について伺います。

 次に、銚子市地域包括ケアシステムの構築について伺ってまいります。  

 銚子市は、地域包括支援センター整備計画を作成しその実行を進めています。その内容は、銚子市における地域包括支援センターは、2006年に直営方式で高齢者福祉課内に1か所設置し9年が経過していますが、介護サービスの需要は年々増加し、支援・相談体制の強化が急務となっていることから現行の支援センターを見直し、直営方式の基幹型支援センターを中心に、市内3つの日常生活圏域に委託支援センターを1か所ずつ設置するという事です。  

 この事により、地域に密着した活動とともに、高齢者やその家族がより身近な場で相談やサービス提供の利便性が図られ、圏域ごとに地域包括ケアシステムの構築が推進できるという計画です。

 そこで質問をいたします。

第1は、 市直営の基幹型地域包括支援センターを中心に、高神・明神・清水小学校区の第1生活圏域支援センター、飯沼・春日・双葉・豊岡小学校区の第2生活圏域支援センター、本城・海上・船木・椎柴・豊里小学校区の第3生活圏域支援センターの計4か所で、2016年10月より業務開始との計画が示されています。それぞれの進捗状況について伺います。
第2は、 特別養護老人ホーム待機者について、2015年1月現在、要介護度1・2の待機者は117人で、要介護度3の待機者も91人いました。この人たちの状況はどのようになっていますか伺います。
第3は、 特別養護老人ホームの居宅での待機者はこれまた2015年8月時点で、要介護度5が20人、要介護度4が30人、要介護度3が28人、要介護度2が1人で計79人の待機者がいました。この79人を詳しく見ると、居宅で独居が23人、居宅で高齢者のみが16人、居宅で同居世帯40人で計79人となります。このように、居宅での待機者の状況をどのように把握していますか伺います。

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