銚子市市議会議員

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2015年9月議会一般質問

2015年9月議会一般質問
加瀬くらぞう


 市財政についてです。

 今年の3月「銚子市財務状況把握・診断表」が関東財務局より通知されました。総合評価で「債務返済能力」と「資金繰り状況」に留意すべきとあり、財務上の問題点を「債務高水準」「積み立て低水準」と指摘しています。要は、借金が多く返済が大変になっている事と、財政調整基金を含めた市の預金が少なく資金繰りが出来ない事を指摘しています。

 その要因として、「債務高水準」いわゆる借金が高額になっているのは「普通建設事業債の構成割合が高い」ことをあげ、その理由として「大学助成事業、保健福祉センター事業、市立高校整備事業、給食センター整備事業」等の実施が示されました。これらは、明らかに銚子市の財政能力を超えて、しかも無計画的に実施されてきた事の指摘です。

 そしてもう一つ、今年の8月10日、千葉県市町村課による「財政運営方針等に関するヒアリング」が行われました。この中で指摘されたことは「銚子市の財政は、今の見込みや取り組みの状況では、この先よくなるとは思えない。あと数年で財政再建団体になるとみている。財政再建団体になれば、住民自治が奪われ、国の管理団体のような存在になりかねない。厳しく受け止められたい」との事でした。

 そこで質問をいたします。


1つ、 関東財務局は銚子市の財政悪化の原因をそれなりに述べていますが、千葉県市町村課は財政悪化の原因を全く述べていません。何故千葉県は述べていないのか伺います。

2つ、 千葉県は、「あと数年で財政再建団体になるとみている」と指摘しています。この様に指摘する千葉県の根拠な何ですか。また、銚子市はこの様な指摘をどのように認識していますか伺います。

 銚子市財政の現状について様々な議論があります。真面目な議論として「悪い財政状況を承知で越川市長は市長になったはず、ならば、その改善の方向を示し結果を出すことが仕事だ」という意見があり、私も一応共感できる意見です。しかし、中には意図的な批判のための意見もあり共感できない部分もあります。また、全国紙の報道として「銚子市の財政悪化は、長年続く市立病院への多額な赤字穴埋めや、過去の大型事業の付けが残っている側面はある」という見解で、財政悪化は、「大型事業の付け」が主原因ではなく「側面」であるとの主張で、銚子市財政の現状を全く理解していない報道がされています。更に、財政悪化の主原因を作った元市長を再度銚子市長への復帰を願う市民がまだまだ少なくない人数で存在するという現実です。

 これらの現状を踏まえるとき、改めて銚子市財政悪化の原因は何かを正確に述べる必要があると思っているのは私一人ではないはずです。

 そこで、改めて、大規模事業の一つである大学助成事業について何が原因なのか述べたいと思います。これは、平成14年の市長選挙から始まります。この時大学への助成金について、「市の負担は45億円です」と主張して前市長は選挙戦を戦い当選したことは周知の通りです。内容は「建設費総額150億円の内、大学側が60億円、90億円を県・市で負担します。・・・市の負担は90億円でなく45億円です」と述べ、野平氏が市長に当選しました。正確には県からの45億円は全くのデタラメでした。

 それでは、野平市長は何をどのように説明して、議会で補助金の議決が行われたのかという事です。大学が出来ると地元にもたらす経済効果は毎年69億円、その他の経済効果として建設工事費等165億円。更に、銚子市にもたらす財政効果は、20年間で国から交付税で24億円、県の補助金2億円、定住者の増加で53億円、計79億円になると説明をしました。これらは、議会の一般質問で何回も事実であるかのように説明をしてきました。

 これらが本当で事実ならば、今日のような財政悪化にはなっていないのは当然であります。大学への補助金はこのようにして決定されてきました。

 そこで質問をいたします。


1つ、 改めて、大学助成事業について県から45億円ありましたか。また、平成15年以降、毎年69億円の経済効果はありましたか。更に、20年間で79億円の財政効果はありましたか伺います。

2つ、 20年間で県から2億円の補助金が来ると説明していましたが、実際は 2千万円程度ではなかったかと思いますが、正確な金額を伺います。

 次に、「深刻な財政難に直面する銚子市の事業仕分けが8月30日行われました。一昨年から始まり3回目の今回は、10事業を対象に施設の管理運営状況などがテーマとなった」と報道された事業仕分けについてです。

 事業仕分けで指摘された施設運営の中に市立高校がありました。各報道機関によって若干の違いはありますが、内容は「この財政状況の中、毎年2億円近くを負担し続け高校をやっていく意味があるのかなど、仕分け人から厳しい意見が相次いだ」との指摘があった事が報道されました。更に、市外の生徒が6割を占める市立高校の運営を巡って「銚子市民の税金でつくった高校で、市外の生徒の授業料をあげても良いのではないかとの指摘も出た」との報道がありました。

 そこで質問をいたします。


1つ、 今回の事業仕分けで、「この財政状況の中、毎年2億円近くを負担し続け、高校をやっていく意味があるのかと厳しい意見が相次いだ」と報道されたことについて、教育委員会としてどのような認識を持っていますか伺います。

2つ、 事業仕分けで指摘されたように、市立高校は、市内の生徒が4割で、市外の生徒が6割とは本当ですか。もしこの事が事実であるとすれば、市立高校新築に際して、銚子市教育委員会はこの様になる事を予想していましたか伺います。

3つ、 市立高校新築当時、旧西高の在り方が議論されました。現在旧西高は雨漏れがひどく手の施しようがないと聞いていますが、現在はどのようになっていますか。また、旧西高の利用方法はどのようになっていますか伺います。

 千葉県市町村課による「財政運営方針等に関するヒアリング」の内容を報道した全国紙を含めて、市立病院への多額の赤字穴埋めが市財政悪化の原因になっているとの見解がよく聞かれます。市立病院への多額の赤字穴埋めについては、再生機構の異常な病院経営にすべての原因がある事を正確に述べる必要があります。

 再生機構と銚子市の契約は、5年間で20億円でありました。基本方針は、4つで、@「情熱の診療と冷静な経営」として、「経営意識の欠如による慢性的な赤字経営に陥らない経営管理」を述べ、A「公的病院としての使命」として「民間医療機関のよる提供が困難な医療、救急、小児、周産期、災害、精神など医療の提供」等々です。

 今、市立病院は、再生機構に代わり医療公社によって病院運営を行うようになりました。それは、再生機構によるこれまでの病院経営を分析した「市立病院の方向性を検討する委員会」の答申で、「次期病院運営事業体」は「これまでの経緯から見ると現指定管理者・再生機構では困難と思われる」と結論付けられたことによります。

 この答申を受けた銚子市は、「市のガバナンスが効かず、透明性が低かった」「情報共有が出来ず、市が法人運営に関与できない」「無制限な赤字補てん」「多額な東京事務所経費や広告宣伝費」「施設基準違反や組織・経営管理のズサン」「労働基準監督署の是正勧告」等々を指摘し、再生機構との契約を打ち切りました。

 まさに、再生機構の病院経営は「情熱の診療と冷静な経営」でなく、意図的ともいえる異常な病院経営が「多額の赤字穴埋め」の原因であるという事です。

 そこで質問をいたします。


1つ、 財政上から見て、再生機構による市立病院経営の問題点をどのようにとらえていますか伺います。

2つ、 「多額の赤字穴埋め」をせざるをえなかった原因をどのように認識していますか伺います。

 次に、「あと数年で財政再建団体になるとみている」と指摘した県市町村課は、銚子市財政の改善方法について様々な提起を行っています。その中で、銚子市が策定した「緊急改革プラン」について「いつまで何を行うのか、痛みを伴う改革が見られない」「行革は、市長が強いリーダーシップでまとめられたい。オール市役所でのしくみ、例えば、プロジェクトチームをつくる検討を」と述べている所があります。

 県は、「痛みを伴う改革」という事で、歳出の削減、特にラスパイレス指数は県下44番目であるにもかかわらず、人件費のカットを要求しています。銚子市におけるこれ以上の歳出カットは、今なお進んでいる人口流出に更なる拍車をかける事にもなります。

 そこで質問をいたします。


1つ、 この間、銚子市における歳入を増やす努力をどのように行ってきましたか伺います。

2つ、 今後の方向として、県は行革プロジェクトを提案しています。しかし、歳出のカットだけでは更なる人口流出の拍車をかける事になるのは明らかです。銚子市は、もっと歳入を増やすプロジェクトをつくり、今ここに全力をあげる事だと思いますが市長に認識を伺います。

 次に介護保険事業について質問をいたします。

 介護保険事業は、2000年4月に始まり15年が経過しました。この間、銚子市における65歳以上の高齢者の占める割合は、すでに32%を超え、3人に一人が高齢者となりました。人口の減少も重なり、高齢者の占める割合はさらに増加が見込まれ、10年後の2025年には、高齢化率40%を超えると推計されています。

 その様な中で、国の制度も大きく変わり様々な改正が行われました。その中の一つに、今まで、介護サービスを使うと、利用者は原則として料金の1割分を払っていて、この自己負担割合はサービスが始まってから変らなかったのですが、8月から一定以上の所得がある人は2割になりました。「一定以上の所得」とは、単身で収入が年金だけなら年間280万円以上となり、1割か2割の判断は世帯ごとではなく、個人ごとに行うという事です。

 また、介護保険料の滞納者も拡大しています。2013年度は総額で274億円と過去最高額であったことが発表されました。保険料滞納が1年以上になるとサービス利用の際、全額を自己負担する「償還払い」になり、滞納2年以上では、利用料の自己負担が3割になるペナルティが科せられるとされています。

 そこで質問をいたします。


1つ、 厚労省は、8月から2割負担になる人を在宅サービスの利用者で15%、特養の入居者で5%と見込んでいるそうですが、銚子市ではそれぞれどのくらいになりますか。また、該当者がいるとすればどのような説明を行っていますか伺います。

2つ、 銚子市における介護保険の滞納者はいますか。また、ペナルティを受けている人はいますか伺います。

 次に、特別養護老人ホームについて質問をいたします。

 今年の4月から、新たに入居する人の条件が、原則「要介護1以上」から「要介護3以上」に絞られました。この「入居制限」について厚労省は「より介護の必要性の高い人に重点化するため」としている様ですが、実際介護度の低い人が入居を希望するという事は、家庭の事情も含めてかなり切羽詰まった状況の人もいます。

 この様な「入居制限」によって、東京都杉並区にある特別養護老人ホームでは、定員60人のところ、入居を待つ人は昨年11月時点で721人いましたが、6月時点で517人となり、何と3割もの人が入居条件から外されたという事が報道されました。

 また、共有の生活スペースがある「ユニット型個室」などは部屋代が必要ですが、相部屋は居住環境が劣るとして対象外でした。8月からは、それを「在宅で暮らす人との公平性を図る」という理由で、単身で年収が155万円を超える人は部屋代を負担することになり、対象は6万人になるとしています。

 そこで質問をいたします。


1つ、 いただいた資料によりますと、特別養護老人ホーム入居待機者は、8月17日時点で183人との事ですが、「入居制限」前の入居希望者はどれくらいいましたか伺います。

2つ、 特別養護老人ホーム入居待機者への対策はどのように行っていますか伺います。

3つ、 相部屋で部屋代を負担するようになる人は、全国で6万人になると言われていますが、銚子市では何人になりますか。また、この人たちとはどのような話し合いをしていますか伺います。

 次に、介護保険の要支援者に対するサービスについて質問をいたします。

 要支援者に対するサービスは、4月から2018年3月末まで市区町村の「地域支援事業」に移ることになりました。

 介護保険サービスというのは、国の基準に沿って、全国どこでも同じサービスが受けられ、料金も原則変わらない事がスタート時の考えでした。今回は、高齢化が進んで利用者が増え、財政も人でも厳しい。そこで軽度者向けのサービスを市区町村の事業とすることで、コストを抑えようという狙いがあると報道されています。

 そこで質問をいたします。


1つ、 全ての事業を移す期限は2018年3月末ですが、開始したのは全国の市区町村や広域連合の7.2%・114か所との報道がありました。銚子市はどのようになっていますか伺います。

2つ、 銚子市の場合「地域支援事業」に移る人は何人いますか。また、対象者の皆さんとどの様な話し合いを行っていますか伺います。

 次に、地域包括ケアシステムの構築について質問をいたします。

 銚子市高齢者福祉計画では、地域包括ケアシステムの態勢づくりを、「『地域包括ケアシステム』の視点に本市の現状を踏まえて策定しました」と述べ、「地域包括ケアシステム」とは「日常生活圏域において、介護・医療・生活支援・予防・住まいが包括的、継続的に行われるケアシステムの事で、重度の要介護状態になっても、住み慣れた地域で、なじみの人間関係の中で生活できることを目指しています」と説明しています。

 そこで質問をいたします。


1つ、 地域包括ケアシステム構築のため、5つの構成要素を示してその推進体制を整備するとしています。その具体的な内容と進捗状況について伺います。

2つ、 地域包括ケアシステム構築には、市立病院がその推進役となる事が示されています。市立病院としてどのような準備をしていますか伺います。


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